自然素材のお手入れ~無垢の木の床(その4)~
(その3)の続きです。もう一つ裏ワザです。
生活していると、床に物を落としてしまったりして、へこみキズが出来てしまいます。
特に、僕が好んで使っている杉などの針葉樹は柔らかいので、すぐに傷がついてしまいます。
床に付いたへこみキズは、濡れ雑巾で直ります!
凹んでしまったら、雑巾を軽く絞って置いておくだけです。
数時間放置しておくと、戻ってきます。
ポイントは、凹んだら出来るだけすぐやる!
それから、雑巾の絞り加減です。
水が滴る程濡れていると、シミになってしまいますので、
軽く絞ってください。絞りすぎると効果が出にくいです。
アイロンを使って、アイロンの蒸気を当てるという方法もあります。
僕は、通常ティッシュペーパーを使います。
戻ってきました!
写真だと直って見えないかもしれませんが、平らになっています。
キズのところが水を吸って色が濃くなっているのでキズに見えています。
乾いてから、写真に撮ろうと探したのですが、どこだかわからなくなってしまいました!
引き渡しの時にこういうお話をするので、皆さん最初はせっせとティッシュを濡らして直すそうですが、
段々とやらなくなるそうです。キズがつくスピードに直しがついていけないのです!(笑)
無垢の木の板は一枚一枚それぞれの表情があり、使い込むほどに馴染んでいきます。
工業製品と違って、キズが「違和感」になりません。むしろ「味」になっています。
引き渡し後、1~2年してお邪魔すると、
皆さん、口をそろえて、
「最初は傷つけてしまうと慌てて雑巾を置いたりしていたのですが、
ほとんど目立たないので、まったく何もしなくなっちゃいました!全然気になりません」とおっしゃいます。
それよりも、足ざわりの心地よさに満足されているようです。
僕の事務所にも無垢の杉板を敷いています。
作業スペースなので、よく見ると傷だらけですが、意識して見ないと気付きませんし、気になりません。
ぜひ工業製品との違いを体感しに、僕の事務所にいらしてください。