昨日まで、夏休みをとり、嬬恋~川場に行ってきました。
途中、富岡製糸場に立ち寄り、解説付きで世界遺産の見学をしました。
あとはひたすら、キャベツ畑と田園風景です。たっぷり満喫してきました。
この辺のお話は、また今度、機会がありましたら!
3日間、曇り空でしたが、台風の影響も無く、しっかり避暑することが出来ました。
 川場村、田園風景
昨日の帰り道、午後2時頃、高速のサービスエリアに立ち寄った時のこと、
手元の温度計では外気温39℃、車から降りた瞬間、猛暑に襲われました。
慌てて建物に入ると冷房がきいていて、ホッとしたのですが、だんだんと寒くなりました。
そろそろ出発しようと車に向かい、建物から外に出た瞬間、メガネが曇りました!
東京に戻ってきて夜7時頃、近所のスーパーマーケットにお買い物に行ったときのこと。
買い物が終わって外に出ると、またメガネが曇りました。
さらに、夜10時頃コンビニに行った時も、外に出たらメガネが曇りました。
最近、外出時に建物から外に出るとメガネが曇ることが時々ありました。
「省エネ」が叫ばれているこのご時世に、冷房温度低すぎなのではと感じていましたが、
昨日は、1日に3回です。
確かに昨日は暑かった!ですが、もう少し節度をもってクーラーを使うべきなのではと思うのです。
住宅でも、近年急激に高い省エネ性能が求められてきます。
僕は、今から16年前(2000年)から木造住宅の世界に入り設計・監理をしてきました。
(それまではビルをつくっていました)
当時の住宅は、暑さ寒さといった温熱環境へ意識があるとは言えない状況でした。
夏は、クーラーをつけて室温は結構低くなっているけれど暑い。
クーラーのついていない廊下やトイレ、洗面所などはとてつもなく暑い。
冬は、頭ばかり暑くて足元は寒くてしょうがない。トイレに行けばふるえてしまう。
結果、急激な温度変化による住宅内での死亡事故が多発しました。
もっと環境の良い住宅は作れないものかと断熱や気密、熱容量などを徹底的に勉強したのが2001年、
当時は、窓(アルミサッシュ)のガラスはシングルガラスが普通で、
ペアガラスはとても高価なもので、一般の住宅に取り入れるのが予算面で難しかったです。
断熱材も、「壁の中に入れておけばいい」くらいの認識の設計者、施工者がまだたくさんいました。
ですので、性能を担保し心地よい家をつくるために正しく施工してもらうことにも大変苦労したことを思い出します。
(いまだに危うい施工を見掛けることがありますが…)
以来、風通しや日射のコントロール、心地よさを考え、結果、省エネに気を使って設計活動をしてきました。
施主の皆さん、程々にエアコンを使って快適に生活されているようです。
現在は、ペアガラスのサッシュが当たり前に使える価格になり、さらにLow-eガラスに樹脂サッシュ。
断熱材も選択肢が増え、数字的には結構なスペックの住宅が出来上がっていますが、消費電力は減っていないそうです。
すごいエネルギーを使って省エネ住宅が作られているのに!
数字的な性能はとても大切ですが、
それよりも、外に出たらメガネが曇るようなクーラーの使われ方がされないようになることの方が大切だと感じています。
数字に表れないけれども、快適で心地よい空間づくり、これからも続けます。